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ムヒカ大統領が惜しまれつつも退任へ。世界で最も貧乏な大統領の衝撃的なスピーチが素敵すぎる!動画はこちら! [ニュース]

リオ会議での衝撃的なスピーチ「今、人間が見直すべきこと」が心に突き刺さる。
世界で最も貧乏な大統領と呼ばれた男は、世界で最も豊かな心を持った大統領だった。

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ムヒカ大統領が惜しまれつつも退任へ。世界で最も貧乏な大統領の衝撃的なスピーチが素敵すぎる!


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出典:rlifetube.net


世界で最も貧乏な大統領と呼ばれるウルグアイ第40代大統領Jose Mujica(ホセ・ムヒカ)氏が、2015年3月1日、群衆に惜しまれつつも退任されました。

ムヒカ大統領は、2009年11月に行われたウルグアイ大統領選挙に当選してから、2010年3月1日より同国大統領として5年間従事し、今回満期を迎えたことで退任することとなりました。


ムヒカ大統領は、大統領の報酬月額含め、資産の80%以上を財団や政府のプログラムなどに寄付し、自身は郊外の質素な住宅に暮らし、唯一の資産は約18万円相当の1987年型フォルクスワーゲン・ビートルのみという生活ぶりから、世界で最も貧乏な大統領と呼ばれていました。


ウルグアイではペペの愛称で親しまれ、人気のある大統領として有名でしたが、2月27日に大統領府を明け渡すのを前に、多くの人々が建物前に詰め掛けて名残を惜しみました。
なお、次期大統領は、以前にも大統領職を務めたことのあるタバレ・バスケス氏が就任されることになっています。

▼▼▼そのムヒカ大統領退任の模様をご覧ください!

出典:AFPBB News ウルグアイ大統領退任、大勢が詰め掛け熱烈なお別れ Thousands gather as Pepe Mujica leaves Uruguay presidency



いかがでしたか?


こんなにも国民から愛される大統領というのは、珍しいのではないでしょうか?



金持ちは政治家になってはいけない」 と語るムヒカ大統領は、大統領報酬の月額25万ウルグアイペソ(約115万円)の9割近くを社会福祉基金に寄付し、平均的なウルグアイ人と同等の水準の自由に使える所得で暮らすことを徹底してきたそうです。


大統領官邸に住んで42人の職員を雇うぐらいなら、学校のために経費を使いたいので住まない」という理由で、豪華な大統領官邸には住まず、モンテビデオ郊外にある農家の家で質素に暮らし、大統領なのにセキュリティも警察官たった2人だけというから驚きです。


服装に至ってもほんとうに質素!自宅ではジャージにフリース姿で、公務の場でスーツを着ていてもネクタイをしたことは一度もないそうです。

あるレポーターが、
なぜネクタイをしないのか?
と尋ねたところ、
あれは男らしさの虚栄の現れで、私にとってネクタイは役に立たない雑巾
と答えたそうです。

もうほんとに潔くて尊敬しますね。。。
私のような者が申し上げるのは大変おこがましいのですが、ムヒカ大統領に本当にお疲れ様でしたと言いたいです。


ちなみに、ムヒカ大統領の妻ルシア・トポランスキー氏は、ウルグアイの上院議員でもありますが、ムヒカ氏が昔、左派ゲリラ組織時代に一緒に闘ってきた戦友でもあるそうです。

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出典:www.flickr.com


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ムヒカ大統領は任期中、国内政策において、人工妊娠中絶や同性結婚を認めること、また世界で初めて大麻を合法化しました。

大麻はいくつもの研究でアルコールやタバコよりも害が少ないと示されているものの、現状ではまだ賛否あるようです。
ウルグアイが栽培まで合法化した背景には、政府の管理下で流通を認めることで、治安を改善する狙いがありました。

その中で、18歳以上の国民に限り、1人当たり1か月40gの大麻を許可を受けた薬局で購入できるほか、年間480gまで大麻の栽培を認めています。

ムヒカ大統領は、大麻の密売をなくせば麻薬組織の資金源が絶たれ、犯罪が減るほか、麻薬の乱用による若者の犯罪を防止できると主張しました。
結果的にムヒカ大統領は、この功績から2014年にノーベル平和賞候補にノミネートされています。


そんなムヒカ大統領ですが、数々の名言も残しています。

中でも、歴史的な名演説と世界中から絶賛されているのが、国際連合の主催によりブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された通称リオ会議での衝撃的なスピーチです。

環境と開発をテーマとする首脳レベルでの国際会議の場で語られたこのスピーチですが、通常ならウルグアイのような小国の代表のスピーチは後回しにされて、それに耳を傾ける人はほとんどいなかったのですが、ムヒカ大統領はその場で経済の拡大を目指している現代社会に対して、明確な警鐘を鳴らしたことで話題となり、そして動画は全世界へと広まって、多くの人々の心を打ちました。

▼▼▼以下のそのスピーチ全容の動画と文字書き起こしを記載しておきますので、ぜひ一度ご覧ください!!

出典:PRESIDENT MUJICA SPEECH IN RIO +20 WITH TEXT OF PROPER ENGLISH TRANSLATION TEXT

ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ: (訳:打村明)


会場にお越しの政府や代表のみなさま、ありがとうございます。

ここに招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。私の前に、ここに立って演説した快きプレゼンテーターのみなさまにも感謝いたします。国を代表する者同士、人類が必要であろう国同士の決議を議決しなければならない素直な志をここで表現しているのだと思います。

しかし、頭の中にある厳しい疑問を声に出させてください。午後からずっと話されていたことは持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。私たちの本音は何なのでしょうか?現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することでしょうか?

質問をさせてください。

ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。

息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?

なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?

マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。

私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?

このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?

このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。

現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。

ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。

このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。ということは、10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです!そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれも無く政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を導かなければなりません。

石器時代に戻れとは言っていません。マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。

昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています

貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ

これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。

国の代表者としてリオ会議の決議や会合にそういう気持ちで参加しています。私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。

根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。そして、改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだということ。

私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が私の国にはあります。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに領土の90%が資源豊富なのです。

私の同志である労働者たちは、8時間労働を成立させるために戦いました。そして今では、6時間労働を獲得した人もいます。しかしながら、6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。

そして自分にこんな質問を投げかけます。
これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ。発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。

発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。

幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

ありがとうございました。

出典:hana.biより、引用




いかがでしたでしょうか?



ムヒカ大統領のスピーチは衝撃的な内容ながら、人間の在り方について深く考えさせられる内容ですよね。



人類が本当の幸福に気付くのはいったいいつになるのでしょうか?



我々はすぐに生活を変えることができないかもしれませんが、それでも少しずつ、変わっていかなければいけないのかもしれません。



P.S.
ムヒカ大統領は我々日本人に向けても以下のような言葉を残してくれています。

「戦争に負けたにもかかわらず、世界に認めてもらうよう努力し続けた」
「島国であるにもかかわらず、世界第3位の経済大国になった」



ちなみに、世界でいちばん貧しい大統領のスピーチの絵本も出ていますので、お子様向けにどうぞ!

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世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 汐文社
  • 発売日: 2014/03
  • メディア: 大型本




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