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【快挙】青色LEDを発明した日本人研究者3名に2014年度ノーベル物理学賞が決定!!! [IT・サイエンス]

2014年度のノーベル物理学賞に日本人研究者が決定しました!
それも3人同時の歴史的快挙!!!

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【快挙】青色LEDを発明した日本人研究者3名に2014年度ノーベル物理学賞が決定!!!


ノーベル賞委員会は10月7日、今年2014年度のノーベル物理学賞について、青色LEDを発明した名城大学の赤崎勇教授、名古屋大学の天野浩教授、カリフォルニア大学の中村修二教授に贈ることを発表しました。

受賞理由については、青色LEDの発明と、これを使用した低電力でも明るく光る高輝度白色光源である「LED照明」が電力の不足しがちなアフリカなどの地域において、多くの人々に「光の恩恵」をもたらした点が多大な功績として挙げられています。

日本人のノーベル賞受賞者数は、今回の3名の受賞により、合計22人となりました。
授賞式は、12月10日にストックホルムで開かれる予定で、3名には賞金計800万クローナ(約1億2千万円)が贈られるそうです。

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出典:nippon.com
#写真左が天野浩教授、真ん中が赤崎勇教授、右が中村修二教授

いや~日本の研究者の方の中からノーベル賞受賞というニュースを聞くと、同じ日本人としてなんだかうれしくなってしまいますよね。
今回しかも3人も同時に受賞ということで、同じ日本人として本当に誇らしいことだと思います。

ちなみに、赤崎勇教授と天野浩教授の2人が、1985年に窒化ガリウムを用いることで世界で始めて青色発光ダイオードを実現し、この技術を発展させて、LED照明へと実用化に道を開いたのが中村修二教授なのだそうです。

LED照明というと、値段はちょっと高いけど明るくて低電力で長持ちするってイメージがありますね。
実際には日常のオンオフ使用による耐久性も高く、寿命も長いためにトータルコストとしては割安と言われていますが。。
今やコンビニやスーパーで売られているくらい身近なものになっていますが、実用化に至るまでの道のりは険しいものだったそうです。



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LEDが世界で初めて実用化されたのは1962年。その頃から、青色LEDを実現する材料として「窒化ガリウム」という素材が注目されていましたが、光源として使用するためには高品質の窒化ガリウム結晶を生成する必要があり、この部分が技術的なハードルとなっていました。

ある時、赤崎教授と天野教授(当時は修士課程の2年生)が実験で使用していた焼成炉の温度が上がらない事態が発生。この時、ハプニングを逆手に取って低温での焼成を行ったことで、無色透明の窒化ガリウムの高質結晶の作製に成功します。

中村教授は、赤崎・天野の2氏が確立した低温結晶化技術をベースとして、日亜化学工業において実用レベルに耐える製造技術を開発。これにより、青色LEDの製品化が実現しました。

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出典:Technity「2014年のノーベル物理学賞は日本人研究者が受賞、青色LEDの発明に対して」より、引用


LEDの発明により、様々な色を表現する道が開けて、光技術の革命が起きたそうです。

今ではDVDに代わってブルーレイディスクも一般的になってきていますが、こちらもレーザー照射技術によって、DVDよりも大容量のデータを保存できるブルーレイディスクの実現が可能になったのだそうです。

また競技場に設置されている大型ビジョンや道路にある信号機、自動車のウィンカーやブレーキランプなどにも活用されて、高い節電効果を上げているそうです。

そして何より、LED照明は安価な太陽電池パネルなどでも駆動できるため、現在、世界で15億人ほどが暮らしているが、まだ電気が通っていない発展途上国の地域などにも光を灯すことができるというのが素晴らしい光技術の革新だと思います。
まさに、ノーベル賞の理念となっている「人類の役に立つ発明」ですよね!
それが日本人の研究によって実現できたということで本当に喜ばしい限りです。
素敵なニュースでした!



P.S.
カリフォルニア大学の中村修二教授は、実は米国籍なのだそうですが、この背景には日本企業の研究環境に失望して、カリフォルニア大学に移籍した・・・というちょっときな臭い経緯があるそうです。。。

その日本企業「日亜化学」退社後も、会社に対して製造法の特許権の個人への帰属の確認と、会社への承継の際の対価支払いを求める裁判を起こしています。
※これが有名な「青色発光ダイオード裁判」と呼ばれるものです。後に和解したそうですが。。。

受賞決定後の記者会見の場でも、「怒りがすべてのモチベーション」と、その経緯である日本企業と社会に対する不満を漏らしていました。

海外に比べて日本は、職務発明やその特許権に関する法整備が遅れており、発明者の実績に対する報酬なども曖昧で場合によっては不当になることも起こり得るなど、研究者にとって日本の環境はあまり望ましくないようです。
知的財産政策がこのまま変わらなければ、優秀な研究者や技術者が日本を見限って、海外へ流出していってしまうかもしれません。

今回の受賞により、このあたりの問題も少しずつ良い方向に進んでいってほしいなーと思いました。


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